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各種洗浄剤

各種洗浄剤の特徴

市販されている製品を化学的に分類し、それぞれ特徴をまとめてみました。

1)洗浄剤の化学的分類と特徴について
分類
溶解力
(KB値)
乾燥性
安全性
(不燃性)
環境負荷
(オゾン層)
毒性
蒸留再生
経済性
(コスト)
炭化水素系
×
アルコール系
×
フッ素系
×
×
塩素系
×
水系
×
×
準水系
×
×
臭素系
×
シリコーン系
×

2)洗浄剤に関係する用語や法律の定義について
KB値 洗浄力の指標として用いられる値で、トルエンを100とした場合の樹脂溶解力の強さ(比較値)を表しています。
沸点 液体を加熱する過程で、ある温度を超えると蒸気層が形成されますが、この時の分岐点となる温度の事。 沸点が低い程、扱いが難しくなります。
引火点 洗浄剤を一定昇温で加熱し、これに火炎を近づけたとき瞬間的に引火するのに必要な濃度の蒸気を発生する最低温度。
表面張力 洗浄剤の表面張力は対象物への界面浸透力と相関関係があり、表面張力が低い程、洗浄性が高まります。
消防法 爆発または燃焼する恐れのある危険物を分類した法律で、炭化水素系やアルコール系洗浄剤は第4類(引火性液体)に属します。
代替フロン オゾン層への影響から、すでに製造が禁止された特定フロン(クロロフルオロカーボン略称:CFC)の代替として産業利用されているフッ素系材料のハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)類とハイドロフルオロカーボン(HFC)類のことで、HCFC-141bやHCFC-225等が代表的な製品。HCFCはモントリオール議定書により2020年までに生産中止が義務付けられており、HFCは京都議定書により2020年に15%減(2005年比)の方針が打ち出されています。
PRTR法 有害性のある多種多様な化学物質がどのような発生源からどの程度、環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを把握・集計・公表する仕組みです。
化審法 「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」が正式名称。 1973年制定された有害性のある化学物質の製造や輸入・使用を規制するための法律
有機則 「有機溶剤中毒予防規則」が正式名称。 有機溶剤の安全基準を定めたもので、労働安全衛生法に基づいて制定された厚生労働省令(第36号)です。
水濁法 「水質汚濁防止法」が正式名称。 公共用水域及び地下水の水質の汚濁の防止を目的とした法律です。

3)洗浄方法について
洗浄方法
内容
液コスト
効果
効率
手洗浄 布、スポンジ等に洗浄液を含ませて汚れを拭き取る。部分的な汚れに有効。
×
浸漬洗浄 常温の洗浄液に浸して汚れを溶かし落とす。
洗浄液は次第に汚れてくるため別に仕上げ洗いが必要。
ブラシ洗浄 洗浄液+ブラシで汚れをこすり落とす。
(手またはロールブラシ機)洗浄力大で裏面洗浄に最適。
蒸気洗浄 洗浄液を沸騰させ,その蒸気で汚れを落とす。 そのまま乾燥させて仕上げができる上、液汚れを気にせずに使えるので効率的だが、使用する洗浄剤が、高価なフッ素系溶剤などに限定されることが難点。
×
超音波洗浄 超音波の振動により細部まで洗浄できるが、超音波に弱い部品に対しては注意が必要。
シャワー洗浄 シャワー圧力で汚れを流し落とす。仕上げ洗いとしての適性が高い。多量の新液が必要
×
ジェット洗浄 ジェット水流で汚れを強力に落とす。 浸漬洗浄と組み合わせると効果大。


各種洗浄剤の特徴  フラックス洗浄
 
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フラックス洗浄

ハンダ付の後、フラックス残渣を洗い落すための洗浄剤をご紹介致します。


グリコールエーテル系洗浄剤 ファイントップ

(株)クラレ
グリコールエーテルを主成分とする洗浄剤で、引火点のない非危険物のJシリーズ(準水系)と引火点のあるSシリーズ(非水系)の2種に分かれます。 KB値:400以上の高い溶解力を持ち、蒸留再生も可能な汎用タイプです。
グリコールエーテル系洗浄剤 ファイントップ 写真

フッ素(HCFC)系洗浄剤 アサヒクリン・AK-225

旭硝子(株)
従来のフロン113と同等の洗浄力を持つフッ素系洗浄剤(代替フロン)。 蒸留再生による高いリサイクル性と、有機則、水質汚濁法、大気汚染防止法など各種環境法令にも規制されない安全な洗浄剤です。
フッ素(HCFC)系洗浄剤 アサヒクリン・AK-225 写真

準水系洗浄剤 パインアルファ シリーズ

荒川化学工業(株)
炭化水素系溶剤に匹敵する高い洗浄力を持ちながら、水(H2O)を含むため、非危険物(消防法に非該当)に属する安全な洗浄剤。水に完全に溶解するのですすぎが容易な点も大きなメリットです。
準水系洗浄剤 パインアルファ シリーズ 写真

回路基板用洗浄剤 マイクロクリン シリーズ

化研テック(株)
基板のフラックス除去に特化した洗浄剤で、リンス液(マークレス)との併用が原則となります。 フラックス残渣に対して高い溶解力を持っており、特に無鉛ハンダ用フラックスの洗浄において他の溶剤では得られない高い清浄度が得られます。
回路基板用洗浄剤 マイクロクリン シリーズ 写真

HCFC&エタノール混合洗浄剤・フジブライト
取扱中止

 

非ハロゲン系洗浄剤・JE-29

純薬技研(株)
プリント基板用に開発された洗浄剤で、フラックス残渣に対する優れた洗浄性が特徴です。ハロゲン系の成分を含まず、作業者にも電子部品に対しても安全・安心。さらに速乾性のため作業性が良く、使いやすい溶剤です。
非ハロゲン系洗浄剤・JE-29 写真

不燃・低毒・速乾洗浄剤 アブゾール

アルベマール日本(株)
ブロモプロパン系洗浄剤で、従来標準的に使われていた塩素系洗浄剤に匹敵する高い洗浄力を有し、しかもオゾン層破壊係数、地球温暖化係数はごく小さい。生分解性があるため、土壌に対する影響も低い、理想的な洗浄剤です。 お手持ちの、塩素系に対応した洗浄機が使えます。
不燃・低毒・速乾洗浄剤 アブゾール

 
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